12月

目の裏の水溜まり、投げた石は波紋を作って、それから心の中に積もっていった。

目の中が浸水してしまうまで僕ら手を繋いで石を投げていた、溺れてしまうまで、殺してしまうまで。

そうして溢れた水溜まりは乾いた部屋を埋めて、そうしてカレンダーにぶら下がっていた12月は濡れていた。