影踏み遊び

例えば僕が夕方に影を伸ばしたら君は赤い靴で、正しいリズムでその影を踏んでほしいのだ。

そうしたら僕はその足を掴んで闇の真ん中に君を沈めてあげる。
それは一点の曇りもない夜空のような(勿論星や月などは一つもないけれど)闇の中で、君は守っているものを全て失うけれどそれは怖いことじゃない。

だって、君は最初は何も持ってなかったのでしょう。

この闇を通過して初めて君は言葉を手にすることが出来るのだ。


―さあ、早く赤い靴を履いて。