lust

僕は君の運転する車の助手席でブランケットを掛けて欠伸をしている。ステレオから流れるrei harakamiは更に眠気を誘っている。

朝日が見たいなんて君が急に言い出して、だから二人は10月の冷たい朝にまだ空いている道を走っている。

僕はぼんやりと前の車の橙色のテールランプを見ていたのだけど、その一瞬一瞬どれも当たり前に受け取っているのに、そのどれもが特別な幸せだって急に感じて


だから欠伸をしながら少しだけ泣いてから眠った。