荷台にて

ある夏の夜、僕は果物で一杯のトラックの荷台で寝ていた。

ヒッチハイクをして乗せてもらったトラックの荷台には屋根が無いので星空は剥き出しになっていて、それがやけに装飾品のようにわざとらしい美しさだったので女の子にこっそり下着を見させられている気分だった。

トラックは夜道を物凄い速さで走るので、全ての星は流星のように現れては消えていった。

僕は流れている星が全部地球にぶつかってしまえばいいのにと思ったけれど、そんな事が起こる気などしないので荷台の西瓜を夜道にぶつけることで何とか釣り合いを保たせたのだった。