彼女は気絶した僕の指の爪を剥がすと一枚一枚黒いマニキュアを塗り、そのあとプラスチックケースに仕舞った。
僕は気絶して、勿論目も閉じていたが幽体離脱したのか、天井の辺りからぼんやりと見ていた。

彼女はプラスチックケースを鞄に入れた後部屋を去っていった。

僕が肉体に戻ることは無かった。